タイムカプセル

寒いと泣きます

最後は人で選びました

 

「最後は人で選びました」

 

就活開始1ヶ月でn回は聞いたこのフレーズに「またか…」と心のうちでツイートしちゃってる就活生も多いことでしょう。

 

「人がいい」ことが「入る」の最大の理由になるって相当贅沢なことだよなあと思う。

 

私は飲食店専門の派遣アルバイトをしていたことがある。

時給はどこに行っても一律1000円、あとは何屋さんで、何駅にあって、何時で、配膳・皿洗い 等の情報がずらっと並べられたメールが毎日送られてきて、返信すると派遣に入ることができるシステム。1000円とはなかなかの高時給、業務内容は単純、1日限定の派遣なので責任感も大きくないし、スケジュール調整も簡単。

 

それなのになぜ続かなかったか。

労働環境が博打だから。

単純な作業しかできない派遣アルバイトでも来てほしいぐらいだから、まあ大変なんだろうなあという想像は最初からついているので、天ぷら御前こんな重いんかよとか焼肉バイキングの食べ残しすごいし汚ったなとかそういうのはまだいいとして、

どんな人が働いているのかわからないのが、苦痛だった。

 

言い方がきついとか、聞けるような雰囲気じゃないとか、年齢層が高すぎるとか、ウェイすぎるとか、いろいろ。明日にはやめちゃう人に親切に教えたり、輪に入れたりするのってよっぽど善人じゃないとできないよなって今考えればわかるし、向こうも向こうで扱いに困るだろうなって今考え直すとわかる気もするけれどもね。もちろんその逆で、「またいつでも来てね」って言ってくれる人がいたりもしたけれど。ようするに博打なんだよね。

 

まあこんな労働環境は例外的にしても、一緒に働く人が「いい」かどうかわからないで働き始めるのって、ものすごくストレスなんですよね、思ってるよりもずっと。「いい」かどうかを、会社も就活生も見極める機会が与えられるのって、当たり前に思っちゃいけないなと思う訳です。社会を知った顔して、人に信頼され貢献できる人間になりたいとか言うんであればなおさら。自分がやりたいことを仕事にできる上に、人まで「いい」だなんて、そんな贅沢な。

 

以上の理由から、私は「人で選びました」を就活生にドヤ顔でアドバイスするタイプの先輩社員になる予定です。早くあちら側になりたいな。取り残された気持ちになっちゃって柄にもなくへこんでいる、春。